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トッカン 1話 感想 [トッカン]

トッカン -特別国税徴収官- 第1話「気弱な徴収官ぐ~子が毒舌上司ハスキーに振り回され税金滞納者たちと対決」の感想(あらすじネタバレ含む)です
キャッチコピーは「わたしの仕事は嫌われている…」
これだけでもう重いですよね(笑)
ただでさえ公務員が嫌われ者になるご時世で、その中で最も嫌われる仕事の税務署員のドラマですからね
もちろん税務署にも税務署なりの考えもある
一番悪いのは巨額の税金を横領・着服している政治家・官僚連中である事は言うまでもないわけで


主人公の鈴宮深樹は「安定」のみを求めて公務員になる
しかし試験で税務署の仕事しか受からなかった
かつて税務署に実家の和菓子屋を差し押さえられ閉店させられた過去がある
実家の収入がなくなりどうやって大学に行ったのか謎だが苦学して(?)公務員になる
しかしかつて自分が大嫌いだった税務署の職員になる葛藤を抱えている
これは精神的にキツいだろう
普通なら耐えられず辞めてしまうだろうが25歳になるまで続けているので根性はありそう


演じる井上真央のオドオドした演技が上手いなぁと感心させられた
彼女は子役時代から含めれば地味に「ベテラン」の域に達する女優さんだからやっぱりすごい
演技派!
しかもぬかみそまみれになったり突き飛ばされたり結構体張ってます


キャスト的には井上真央以外は「地味」の一言に尽きる
キャストで数字を稼げるドラマでないことは明らか
内容で勝負する姿勢を感じられるドラマである
地味だけど井上真央含め演技派の役者揃いである


「トッカン」こと鏡雅愛を演じる北村有起哉
この役者を見るのは3年前の月9ドラマ「婚カツ!」以来だが、
元々は舞台・映画志向の強い役者
オレも「長州ファイブ」などで見ていた


この北村有起哉は「キレ者」を演じることが多い
見るからに頭良さそうで仕事できそうなルックスだ
長身でスーツが似合いそこそこのイケメンという地味にモテそうなタイプである


とは言えこのドラマでは「悪役」に徹している
差し押さえ強行に挑むシーンが3件描かれたが、
その強引さに視聴者の抱く気持ちも別れそう。
普通に税金を給与から毎月天引きされているリーマンや公務員なら「当然だ」と共感するだろうし、
生活的に苦しんで税金の支払いに苦しんでいる人間からすれば悪魔にさえ思えるだろうし、
見る人間によって受け取り方が全く違うキャラクターになりそう


最初の金持ち夫婦は論外として、
高級マンションで贅沢な暮らしをしながら金がないと言い張る白川耀子(若村麻由美)は判断が別れる
しかし泉谷しげる&りりぃのミュージシャンコンビが演じる「大島プラスチック」の夫婦はどうか


現実問題あれくらい困窮していても税務署は取り立てるらしい
りりぃが叫ぶ「もっと大きな脱税している所から取りなさいよ!」は間違いなく現実の税務署員も言われるだろう
このような所から取り立て・そして差し押さえをする税務署員は人間の心を殺さないと務まらないかもしれない
思えばとても辛い仕事だろう
それも税金が社会を支えているという使命感からであれば寧ろ頭が下がることではある
悪いのは税金を悪用・着服・無駄遣いしている奴らなんだから
とは言ってもここまで困窮している者達からも取り立てなければいけないのかと思うと複雑だ


この第1話は非常に中途半端に終ってしまった
大島プラスチックはおそらく倒産・閉鎖だろう
だがあの夫婦は今後どうなったのか
心中自殺するまで追い詰められていたのに結局「その後」が描かれなかった
あそこで「放置プレイ」はドラマ的にどうかと思ってしまった
2人は若村麻由美みたいにレギュラーでもなさそうだしまさかこのまま終りなのか?


ただ大島プラスチックの取引先も悪いよね
税務署が入ったと言う事を知ったら「ウチも調べられる」とトカゲのシッポ切りだもん
その取引先は「金があるのに払わない」最低の部類の業者だろう
さすがにこれは同情しかねる


今回は消費税の滞納がテーマだったが、
所得税や健康保険料、そして今や年金でさえ差し押さえの対象になり厳しい取立てが行われているようだ
年金も実質税金と同じで容赦なく取り立てる国家
税金の取り立てもそうだが、そこまで取立てを強化しなければいけない財政状況にした政府も問題だろう
そしていつまでも景気・経済対策をせずに消費税増税などとにかく「愚民どもはまだまだ搾取できる」と、
取立てることしか考えていないのも「お上」の特徴で、
そして実際に取り立ての現場で塩をまかれ手を汚すのは末端の税務署員ということで、
「お上」はのうのうと甘い汁を吸っている構図である


本当にいろいろ考えさせられるドラマだった
鏡は税金を払わないタイプには3パターンあると言った
・自己の主義や信念で支払いを拒否するタイプ
・欲をかいて支払いをしないタイプ
・困窮していて払う事もできないタイプ
上2つは論外だが、このドラマでしっかり描いてほしいのはやはり3つ目だろう
今回の「大島プラスチック」はまさにそれに該当するパターンだった
それだけにその顛末が描かれなかったのは大いに不満は残る
もちろん今後登場する可能性がないわけではないが、
少なくとも予告を見る限りはなかった


とは言えかなり思いきった題材のドラマだし、
今後も見続けてみたいと思う
税務署側にもヤミ金まがいの強引な取立てをするほどの理由や矜持があるのだろうから・・・


以上、トッカン -特別国税徴収官- 第1話「気弱な徴収官ぐ~子が毒舌上司ハスキーに振り回され税金滞納者たちと対決」の感想(あらすじネタバレ含む)でした
第一話視聴率は12.9%でした
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