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ロングバケーション 最終回 あらすじ [ロングバケーション]

ロングバケーション再放送最終回(第11話/30分拡大版)「神様のくれた結末」のあらすじ(感想ネタバレ含む)です
恋愛ドラマの金字塔とも言えるこのドラマもいよいよ最終回
16年の歳月を経て日本一遅い最終回レビューを更新します(笑)


前回のラストで激しくキスをした瀬名(木村拓哉/キムタク/SMAP)と南(山口智子)
2人はそのまま初めてやってしまいました
ずっと同棲していてキスもしていたけど「一線」は越えなかった2人ですがついにという感じです


しかしアレが終った後2人まどろんで寝ていると真二(竹野内豊)がクラブから戻ってきちまいました
当時の人気曲であるウルフルズの「ガッツだぜ」のB面の曲を3Fまで聞こえるほど大声で歌う竹野内
第1話の時からずっと思ってましたがこのマンションの防音環境はどうなってんだと
こんな防音設備の部屋にピアノなんて良く置けたなと
そんなどーでも良い事をあれこれ考えさせられるシーンです(笑)


瀬名は南を真二に気づかれないように何とか部屋から逃がします
真二は瀬名に「ゴメン、起しちゃった?」と気遣うような優しいセリフだが・・・
あんなバカデカイ声で「死ぬまでハッピー♪」とか熱唱しながら戻ってきたら誰だって起きるだろ!!
つーか通報されてもおかしくないレベルだぞあれは
言ってしまえば「キンジョメイワク」


その後、「シャワー浴びていい?」と律儀に瀬名に断って服を脱ぐ竹野内・・・じゃなくて真二
南とのアレやソレで脱いでいたキムタク・・・じゃなくて瀬名の肉体と合わせて竹野内の肉体も披露
キムタクと竹野内の肉体美が存分に見せられる女性ファンには嬉しいシーン?
竹野内かなり鍛えこんでますね
背中しか見えないのが残念?
でもカッコいいと思う
ホモではない


しかし結局南のサンダルが部屋に残っていて、真二は窓から下を見て南が車に乗る所を目撃
結局バレちまいます
これちょっとわかりにくいんですが、瀬名が南を煽って部屋から出したから、
南は慌ててて瀬名のサンダルを履いて出てしまったようですね
てっきり裸足の女神みたいに裸足で飛び出したのかと思って心配になっちまいましたが


南は翌日、瀬名と寝たことを桃子(稲森いずみ)に伝える
無駄に鋭い桃子は南が瀬名を好きな事をかなり前から気づいていて指摘し続けていた
南はその度に否定したり打ち消していたが
でもやっと素直になった南に桃ちゃんはとても嬉しそう
桃ちゃんってつくづくに恋愛体質(体の成分のほとんどが「恋」で形成されてる女子)だと思う


「良かったね、センパイ」と言う桃子に「良かったような悪かったような・・・」と悩める女心を吐露する南
瀬名がリアリティがないし7つも年下だし、瀬名との関係って夢みたいなもんだったのかと語る南
桃子に「実際寝てみてどうだった?」と聞かれ、素直に「嬉しかった」と答える南
しかし、「苦しくなった」とも続ける南
瀬名を好きになりすぎて苦しい南・・・


瀬名は前回の予選の演奏が評価され音楽会社の営業担当者から瀬名をプロデュースしたいとオファーを受ける
瀬名の演奏の良さもあるが寧ろそれ以上に瀬名のルックスを重視してのもの
つまり「ピエロ」だ
さらに「本選に落ちたら商品に傷がつくから本選の出場はやめてもらうことが条件」とまで言う
営利主義の塊のようなオファーである


愛情のかけらもなさそうな冷酷教授・小田島(津嘉山正種)は瀬名に本選に受かる見込みはないと告げる
本選に受かるのは涼子(松たか子)であり、それに勝つのは奇跡だとまでコキ降ろす
2人の技術に差はないが、音の向うに見えてくるものに大きな差があると
涼子は優しい暖かいものが見えてくるが、瀬名は音にモヤがかかって曇るということ
つまりそれが内向的な瀬名の精神状態でありそれが音に出てしまっているということなんだろう


「これは技術(及び才能)ではどうしようもないことだ」と言い切る小田島
そして才能ねーんだからとっととこの話を受けろコノヤロー的に瀬名をせっつく
しかしこのコンクールって瀬名と涼子以外は完全ノーマークなの?
これだけのコンクールなら他に有力な弾き手がいてもおかしくなさそうなのに
外国の参加者もいるようなのに瀬名と涼子以外は論外みたいな小田島の意見というか設定に違和感(笑)


帰り道、佐々木(森本レオ)が「小田島も悪気で言ってるんじゃない」とフォローしつつ、
瀬名の本来持つ子供のように真っ直ぐ伸びる音が好きだったと告げる
しかし、コンクールのような競い合う場では瀬名のナイーブな性格では向いてないかもしれないと、結局瀬名を余計どん底に叩き落すだけの無駄な発言・・・


真二のクラブに来た南
真二は瀬名との関係を指摘し、瀬名とは年齢差など考えても無理だと告げ、冷静に現実を見つめて「結論(杉崎と別れる)を急ぐな」と告げる
「結論(杉崎と別れて瀬名を選ぶ)は出てる」と強がる南
しかし真二は「それは姉ちゃん(南)だけの結論であって、瀬名と姉ちゃん2人の結論じゃねぇよな?」と鋭く鋭角にツッコミを入れ、南はますます瀬名との事が不安になる


小田島・佐々木の教授コンビにどん底に叩き落された瀬名は南のマンションへ
しかし南は真二のクラブに行って厳しい現実を突きつけられて凹んでいる最中で留守
マンションから出る瀬名と杉崎(豊原功補)がハチ合わせ
杉崎に「(南と)結婚するんですか?」と尋ねる瀬名
スギちゃんは「まぁそれに向って突き進んでいるんだけどね」と返す


瀬名が去ると今度は南が帰って来る
南は杉崎に「他に好きな人がいるから結婚できない」とめちゃくちゃ重いセリフをついに切りだす
杉崎は「(それは)瀬名・・・クン?」と聞き返す
南は素直に「はい」と答える
「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい」と続ける南


何もかも助けてくれた杉崎
本当に愛してくれた杉崎
瀬名がいなかったら何一つ問題ないどころか女性が抱く理想像に近い相手だっただろう
そういう相手に断るのは女性としてはかなり勇気もエネルギーもいることで、
とても辛いことだったと思う
正直、面と向って断る勇気がないから自然消滅を狙って「逃亡」する女性だって多いのに、
南は逃げずにキッパリと杉崎に正直な本音を伝えた
相手が「いいひと」であればあるほど断るのは辛い事
それを逃げずにすべて正直に話す南と山口智子の姿が女性の共感を呼びカリスマ的人気に繋がったのかなとこのシーンを見てて思った


瀬名はコンクールに受かってピアニストになれるかどうかも分らない身
失敗すれば潰しが効かない音楽業界
そうなれば瀬名は単なるフリーターに転落してしまう
瀬名のルックスなら接客業系ですぐに出世するかホストに転身すれば稼げるかもだけど
恋愛(結婚)相手にステータスを強く求める女性ならフリーターの時点で「アウト」だろう
逆に杉崎はプロの一流カメラマンである
31歳で仕事にも恵まれていない南にとって瀬名を選ぶのはリスクの高い選択でもある


それでも瀬名のことが好きだというどうしようもない真実がある
南は他人に嘘はつけない性格
だったら(瀬名の事が好きだという)自分の意思に対しては尚更嘘はつけない
どんなにあざといペテン師も自分に嘘はつけない
「バカ」が付くほどの正直者の南なら尚更である
「いいひと」なだけじゃ充たされないものが「恋」なんだ
狂おしい夜のために人は生きるのだから


そういやこの曲も同じ1996年の曲か
布袋寅泰の「POISON」
「抱きしめるたびに怖くなる。溢れだした愛が瀬名を壊しそうで」
(注)この曲知らない人はここ飛ばして次の段落進んでください^^
多分ここ読んでてつまんないと思うんで(笑)
とにかく南は断った
自分に良くしてくれた杉崎の思いを断る気まずさや辛さを乗り越え
そして将来の見えない瀬名を愛している為に
そして自分が最も強く求めるものの為に・・・
POISON


一方、涼子は真二のクラブにやって来た
そこでルミ子(りょう)と楽しそうに仕事してる真二を見る涼子
「お約束」の現場から逃亡が最終回も炸裂
追いかけた真二に「大事なモノ(ルミ子)」を捨てることを求めた涼子
そして、「私、真二さんがコンクールやめろと言ったらやめてました!」と本音をぶっちゃける
「思ってもない事言うなよ!」と初めて涼子に怒鳴った真二
そして「オレは恋愛の為に何かを捨てるとか考えられない」と告げる


束縛して欲しかったし、何でも言ってほしかったし、大事なモノを捨ててでも愛してほしかった
言ってしまえば「めちゃくちゃにされたかった」涼子の本音が真二に突き刺さる
「帰ります」と言ってその場から去り、とことん気まずい場からの逃亡が好きな涼子


涼子はそのままセナマン(瀬名のマンション)にやって来る
真二とはうまくいかないということを悟った涼子
「私は女だから一生男の気持ちがわからない」とボヤく涼子
瀬名は「それでいいんじゃないの?」と切り返す
「多分オレも女の気持ちは一生わからないと思う」と続ける


その後2人で隣のバスケットコートでバスケをしながら「何でピアノやってるのか?」と尋ねる涼子
瀬名は「好きだから」と答える
「本当に好きだったら・・・本当に愛してるなら辛い時も一緒に過ごさないとダメかなと思う」と瀬名
「まるで人間同士の付き合いの話みたいですね」と返す涼子
実際瀬名のこのセリフは南に対して当てはまることでもある


そこに杉崎と別れた南がやって来る
涼子とバスケやってるのを見て嫉妬の炎を燃やす南
部屋に上がり「瀬名をプロデュース」企画の話を聞き「ボストン行かなくて済む」と本音が出てしまう
つまりボストンに行ってほしくない南
瀬名と会えなくなるから・・・


そして南は「何で私を抱いたの?」とめちゃくちゃ返答に困る質問をぶちまける
つまり瀬名の気持ちが知りたいんだ
瀬名が答えようとしても上からいろいろ被せて答えを聞こうとしない南
そして瀬名は昨夜杉崎と会った事を明かす
結婚にまっしぐらと認識している瀬名は「こっちこそ理由を聞きたい」と南に逆質問


南は「前にルーちゃんが瀬名は周りの人間を少しずつ傷つけていると言ってたこと思い出した」と指摘
瀬名は「あちこち好きになって振り回す人よりマシでしょ」と皮肉る
しかし南は「私が好きなのは!」と言いそこで一瞬言葉を止めて「一人(瀬名ね)だけだよ」とつぶやく
この時の表情がすごく女性らしくて良いと思った
本当に瀬名のことが好きなんだなぁという実感出てる山口智子(通称ヤマトモ/オレだけ?)の演技力すごい


瀬名は杉崎とのことで浮かれたり朝帰りした南に嫉妬したことを素直にぶちまける
南は逆に涼子との今までのあれこれに散々ヤキモチ妬いていたとぶちまける
つまり「お互い様」か?


そして何で昨日杉崎と会った時2人の関係の事を何も言わなかったのかと叱責する南
瀬名は「それはそっちが言う事でしょ」と反論
ここでまた口論になってしまう
「こんなことなら友達のままの方が良かった」と南
「ボストンでもどこでも行けば?」と吐き捨てて出てっちまう・・・


部屋で桃子とワインを飲む南
瀬名と一緒にいて居心地良かったのはお互いが違う方向向いてたからなんだと語る
瀬名は涼子を見て、南は朝倉(伊藤芳則)や杉崎を見ていた時の事
だけど、お互いが同じ方向(お互い)を見るようになるとしんどくなるとの事
嫉妬したりケンカしたり傷つけあったり・・・


恋愛体質・桃子・・・と言うより稲森いずみが「恋愛」一人芝居の熱演を演じる
しかしそれを完全にとスルーして「怖いんだよね・・・」と語る南
自分が思ってるほど瀬名は自分を好きじゃない
瀬名は世界に出ていく奴だからいつか別れるしかない
先回りして(瀬名にいつか捨てられると)事前に予防線張って諦めてる・・・等々らしくなくネガティブ全開な南


モデルって普段は綺麗な服を着て自立した大人の女を演じてる職業だと語る桃子
しかし自分達は中身は女の子のままだと続ける
「たまにブカブカの靴を履いてる気分になる」と語る桃子に「そうだよね~」と思い切り共感する南


「やっぱり(瀬名の事を)諦めたほうがいいんだろうな・・・」と南
「アイツは世界に出ていく奴だし」と続ける
「絶対邪魔だよねアタシみたいな奴」と続け桃子を見る南
返答に困った桃子は得意の「寝たふり」(これめちゃくちゃ可愛い)を敢行する
割り箸で桃子の鼻をこちょこちょする南


暮れなずむ夕暮れの涼子の部屋で佇む涼子と真二
もう明らかに別れを切り出すシーンなのがすぐにわかる
いかにも「別れ」の象徴的な夕日が眩しい部屋である
これだと夏場西日が強くてキツいだろうなぁこの部屋
そして涼子はキッパリ「サヨナラ」を告げる


「もうケンカしたくない」と涼子
真二も「オレがキッパリルミ子と別れなかったりテアトル(クラブの事)やめなかったから悪い」と告げ
「ゴメン」とあやまる真二
「真二さん最初から謝ってばっかり」と瀬名に対してもそうだが謝られるのが大嫌いな涼子
しかし真二はまた「ゴメン」と言ってしまう


女性って謝られるの嫌いですよね
オレも経験あるからすごくわかるこのシーン(笑)
とにかく真二は杉崎の事を「スギちゃん」と呼んでたが、自分自身がワイルドな性格
しかし涼子と付き合い始めてからは瀬名と大差ない内気な男に変貌しちまった
付き合う前は積極的でグイグイ引っ張り情熱的だったが、涼子の純粋さに気後れしたのだろうか
涼子はこれ以上ないほど典型的な「グイグイ引っ張ってもらいたい」タイプなのは誰の目にも明らか
それが出来ないタイプとは続かないんだなとある意味いろいろ女性心理の勉強になりました涼子さん


翌朝、杉崎はついにセナマンまでおしかけてくる
瀬名に「本気じゃないなら彼女(南)のことはそっとしておいてくれ」と告げる杉崎
「本気なのか?」と続ける杉崎
瀬名は「本気です」と返す
「これからそれを証明します。必ず」と続ける


そして小田島にコンクールの最終選考を受け、
「瀬名をプロデュース」のピエロ企画を断ると告げる瀬名
小田島は本選で涼子に勝つなんて奇跡だとまた繰り返す
瀬名は「奇跡はおきます」と返す
「見たことはあるのかい?」と小田島
瀬名は「あります」と返す
たった一週間でピアノが弾けるようになった南の事を思い浮かべた瀬名
帰り道に「素敵な奇跡を期待しています」と今度はちゃんと佐々木も瀬名を激励する


瀬名は南に最終選考のチケットを渡す
もう「お休み(神様のくれた休日=ロング・バケーション)」は終わりだからと告げる瀬名
そしていよいよ最終選考に挑む


その前に南は杉崎と最後のお別れ
杉崎の事務所も当然辞める事になった
杉崎が追い出すんじゃなくプロポーズを「断った断られた」同士じゃ気まずくて仕事できないから
「これからどうするの?」と聞く杉崎
「いろんな写真スタジオに履歴書を出しまくる」と南
「どこか紹介しようか?」と最後まで優しい杉崎
「そこまでは甘えられない」と南


そして最後に南の表情を撮影し始める杉崎
「ほら笑って!」としきりに笑顔を催促する杉崎に対してついに南がはにかみながら微笑む
「その笑顔を忘れるな」とどこまでも優しい杉崎
でも「いいひと」なだけじゃダメなのが恋愛の難しさ
「いいひと」プラスαが必要なんだよね・・・


いよいよ本選が始る
しかし瀬名の番になってもまだ南は客席にいない
だがギリギリで間に合った南
会場に入ってきた南の姿を見て「サンキュ」とつぶやく瀬名
そして「南の為に」瀬名は曲を弾き始める


弾いている間も南とのこれまでのことを思い浮かべる瀬名
この間のシーンはキムタク本人が本当に弾いているシーンもある
この為に相当レッスンを受けたらしい
演奏は本当に素晴らしいものだった
演奏が終ると会場は全員スタンディング・オベーション
他の演者では涼子でさえなかったことである
審査員の外人まで「ブラボー」と言って叫んでいたほど


瀬名は最優秀賞を獲得
ついにボストンシティフィルの専属ピアニストとなる
散々コキ降ろしていた小田島の弁を見てみたかったが小田島はもう登場せず終る
何なんだコイツは・・・
感じ悪い奴ってままで終っちまったキャラだな・・・
一貫してドライな性格の現実主義者というキャラ設定なんだろうか?
汚れっちまった悲しみに・・・


表彰式の会場で瀬名は佐々木から「壁が成層圏まで飛んで行っちゃいましたね」と言われ、
「何があったんですか?」と尋ねられる
瀬名は「ある人が僕を変えてくれたんだと思います。だからその人の為に今日は弾きました」と返す
その話をしている間ずっと映っていたのはもちろん南
佐々木は瀬名に「素敵な奇跡をありがとう」と握手


そして、瀬名の演奏に感動して涙を流していた南
表彰式会場で佐々木にコンクール関係者が「いや~彼なら世界でも十分通用しますよ」と絶賛中
それを聞き「世界に出ていくアイツ(瀬名)」に対しますます気後れしてしまう南
桃子と部屋で語っていたように自ら「先回り」して身を引こうとする南
瀬名に捨てられてどうしようもなく傷つくくらいなら自分から去りたいという女心なのだろうか?


南は表彰式のしかも瀬名の挨拶の途中で会場を出て行ってしまう
それを見た瀬名は最優秀賞挨拶も「皆さんどうもありがとうございました」的にさっさと済ませちまった!
タキシード姿で街中を走りまくり南を探す瀬名
かたっぱらが痛くなりながらも必死に走る瀬名
その時のキムタクの表情のカッコいいことカッコいいこと・・・
同性でもうっとりするほどのカッコよさ
ホモではない


そしてついにセナマンの前の河川堤防で南を見つける
2人が初めてキスをしたあの場所である・・・


南は「何してんの?そんなカッコで」と戸惑いながら突っ込む
瀬名は「花嫁衣裳よりマシじゃん」と絶妙な切り替えし


そして瀬名は初めて「南」と名前を呼び捨てで呼ぶ
何度も何度も「南」と繰り返す瀬名
その度に「はい」と返事する南
少しずつ嬉しそうな表情になる南
2人の距離がどんどん縮まっていく・・・


瀬名が川に向って「みなみー!」と絶叫すると呼応して南も「セナー!」と絶叫
そして抱き合う2人
抱き合ってからも「南」、「瀬名」と呼び合う2人
喜びと愛情がぶつかり合っているようなシーン
ここも本当に嬉しそうな南を演じる山口智子(通称ヤマトモ/オレだけ?)の演技力


瀬名は「一緒にボストン行こ。きっと今より楽しいから。一緒に行こ」と南に告げる
「好き」という言葉ではなかったにしても始めてキッパリと自分から南に意思表示した瀬名
内気な瀬名にしてみれば相当「がんばった」行為である
南は涙を流して何も答えず
瀬名は「【はい】は?言わないとチューするよ!」と南の返事を待つ


南は意地悪く口をチャックする(笑)
つまりチューしてってことね
そして2人は笑いながら何度も何度もじゃれあうようにキスして抱き合って愛を確かめ合う
本当に幸せそうな2人の姿がそこにあった
ここで冒頭に続いて二度目の「LA・LA・LA LOVE SONG」が流れる
思えばこの曲の歌詞って瀬名が南に向けて歌っているような曲なんですよね
「心に振る雨に傘をくれた君」とか「勇気をくれた君」って瀬名にとっての南ですよね


そして南の「セナとだったらケンカの日があっても気まずい日があっても泣きたい日があっても3日後には楽しい日が来ると思える。どんな悲しい事があっても絶対挽回できると思える」とナレーション(?)が入る
実際にこれまでもケンカばかりだったセナと南
でもすぐに仲直りできた2人
つくづく理想のカップルだなって思う
真二と涼子みたいに1度ケンカしちゃったらもうそれで終ってしまうカップルとは違う
現実にはケンカしてすぐ仲直りって難しい事ではあるんだけどね・・・


そして話は1年後に飛ぶ・・・
2人の結婚式の日へ・・・


ボストンでの教会に佇む左から佐々木・涼子、通路挟んで桃子・真二・ルミ子
真二とルミ子のその後について明確には描かれていないがそのまま元サヤに収まった模様
涼子は佐々木の隣に座り、通路を挟んでさらに桃子を挟んで真二はルミ子の隣という席位置
これだけでも暗示的だろう
そもそももう流れ的に真二とルミ子の「復縁」は決定的だった


ルックスの好みはともかくルミ子の方が絶対真二には合っているのは事実
キャラ的にも何でも言い合えて楽しく過ごせる
そう、まるで瀬名と南のようにだ
やっぱりこれってとても大事な事なんだと思う
涼子とは熱湯を表面張力限界ギリギリまで注いだ器を抱えながらのような付き合いだった
例えが悪いかな?
とにかくそれくらい神経をつかいまくりだったということ
これじゃさすがに男は疲れる
立場が男女逆でも同じだろう


それにルミ子は所持金500円まで追い詰められた真二の為にパチンコ玉を拾って「サクセスストーリー」の土台を作った幸運の女神でもあるし決して相性悪い悪い相手ではないはず
ただ、モデル事務所の斉藤(小林すすむ)との関係は何だったんだろうか・・・?


ルミ子は料理も上手だし「内助の功」がすごく得られそうなタイプにも描かれていた
真二が金がなくてピーピー言ってた頃献身的に支えたのもルミ子だったし
どん底だった真二をクラブオーナーに引き上げたという点で、
どん底だった瀬名を引き上げた南とルミ子は似た部分がある
安易に「アゲマン」という言葉を使うのは良くないがそのようなものだろう


確かに涼子と真二は好きなバンドなど気が合った
恋愛関係で「気が合う」ことは決定的に重要
オレもこれまでは相手のルックスよりこの部分を付き合う前は最重要視していた
「テレビを見てて同じ所で笑うような相手となら絶対に上手くいく」と教えてもらった事がある
ものすごく恋愛上手な先輩に


でもそれだけでもムリだということをこのドラマは描いた
オレの中で形成されていた「恋愛に於ける一番大事なモノ」がこのドラマで決定的に崩れた
このドラマは恋愛の難しさを涼子を筆頭にセナ、真二、そして南とルミ子を通して教えてくれた
「気が合う」だけでもダメなんだと言う事を勉強させられた気分になった
だからオレは30過ぎてから100%の確率でフられるようになったのかと再認識したり・・・


ただ、「基本的には」だけど気が合って同じ趣味があって同じ何かを好きなら、
遠慮せずに何でも言いあえて、
ケンカしたってすぐ仲直りできる関係になれるんじゃないかなとも思う
真二と涼子の関係はあくまで例外的な「レアケース」と思いたい部分はある
やっぱり気が合っていろいろ共感できる相手って性別問わず好きになるもんだよね


真二は涼子に対し最初のナンパとかものすごく積極的で何でも言うようなタイプだったが、
なぜか付き合いだす前後くらいから急に奥手になるという不自然な変化があり、
結局この変化が涼子の心を冷めさせてしまった
「奥手な男」では瀬名の時でわかっていたように、涼子の心は掴めない
無理矢理さらって無理矢理言う事聞かせるくらいのタイプじゃないと涼子はダメだったんだろうね


駆け落ちの「プロ」である真二である
寧ろ駆け落ちするくらいなら涼子と熱く愛し合えたんじゃなかったかなとさえ思う
7話での瀬名に対する置手紙はてっきり駆け落ちを示唆した手紙かと思ったくらいだし
結局お互いの居場所に留まり続けた2人
それが徐々に関係を冷えさせてしまった
第6話・7話であれだけドラマチックに結ばれた2人だったのにね
まさかこんな結果に終わるとは恋愛の難しさ


蛇足的だが桃子も結局佐々木とは何の進展もなかった模様
上述の席位置からもそれが判断できる
年配男性と若い女の子の組み合わせとかドラマだと安易に作られたりしがちだけどね
それに桃子は瀬名や真二や杉崎にも魅力感じていたが、佐々木だけは特にマジっぽかっただけに
そういえば、結局桃子の「ダー」も一度も登場せず終った


あとは様々なドラマでありがちだけど、結婚式の出席者はもう少し用意すべきじゃないかなぁ
エキストラとか配置して
多くのドラマの結婚式見てるとメインキャストしか教会にいないという不自然をいつも感じる
双方の親さえもいない結婚式ばかり見ている
「内輪だけの結婚式」・「地味婚」と言えば聞こえは良いが単に人集められないだけな気も?
瀬名は倉田(井上豪)も呼んでないし
そもそも倉田は途中で完全に消えてしまった
でもポジション的に軽かったからかドラマ展開上全く問題にならなかった
それは結構南の心に残り続けるかと思われたがあっさり3話で忘れ去られた朝倉も同様


それにつけてもこれしか出席者がいないのは不自然だなぁとは思った
南と朝倉の結婚式の時は親や親戚や他の参列者いっぱいいたのに
いくら場所がボストンだからってこれだけしか来ないのは無理がありすぎる
瀬名の両親やボストンシティフィルの同僚だって来そうなものなのに
佐々木は呼ぶのに親は呼ばない瀬名の家庭環境の謎(笑)


結局、瀬名と南が来ない理由は単純に「寝ぼう」だった
「目覚まし止めたのセナでしょ?アタシ止めた覚えないし」とボヤく南
瀬名が無意識に目覚ましのアラームを止めて二度寝したのが原因らしい
結婚する段階になってもまだ「セナ」と苗字呼び捨てで呼び続けてるようで下の名前では呼ばず
でも苗字で呼ばれ続けるってなんか微妙な気がするのはオレだけか?
二文字の苗字だから呼びやすいのかもしれないけど
南にとって「セナ」はずっと愛情込めて呼び続けて呼称だから愛着あるのかもしれないけどね


タキシードとウェディングドレスで教会まで走る二人
「打掛(うちかけ)より走りやすい」と1年3ヶ月ほど前のことを思い出す南
そして信号待ちの後「行くよ」と言うセナに対し「はい、あなた」と返す南
あまりイマドキ(16年前だけど)「あなた」という呼び方を妻がする若い夫婦っていなそうだけど
結婚をするということを強調したいセリフだったのかな


純白のタキシードとウェディングドレスでボストンの街中をはしゃぎながら走る二人はとても絵になる
ボストンで実際にロケをして金かけて撮影したシーンだけあってまるで映画のラストシーンみたい
これはスゴク良いラストシーンだと思った
最後は手をつないで走る二人を背中から追って終わり
典型的HAPPY・END☆

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視聴率的にもトップクラスだったけど、それでもまだ数字的には上のドラマはあった
でも「恋愛ドラマで好きなものは?」というアンケートでほとんどトップになるのがこの「ロンバケ」
それだけ絶大な支持を得たドラマということなんだろう
実際見てみてそれは納得
本当に面白いドラマだった


放送されてから16年間見ていなかったオレ
ケータイもネットも普及しきっていない時代のドラマだけに今との違いも逆に新鮮
帰宅して留守電ランプが点滅しているか気にしたりって今じゃもうありえない描写
部屋にPCも必ずある時代だけどこのドラマでは家庭内でのPCの存在はどこにもない
95年からネットやってたユーザーってそれほど多くはなかったからなぁ
オレはオタクだからWINDOWS95にすぐ飛びついちゃったけど
がまんできなかった・・・


公衆電話がまだまだ重要で、タバコも平然と主演俳優や女優がスパスパ吸っていて・・・
ロン毛ブーム全開だった当時
木村拓哉や豊原功補もロン毛全開
今じゃ男の長髪は徹底的に嫌われる時代になった
でももう時効だから正直にカミングアウトしちゃうけど・・・
オレも高校時代はロン毛でした
皆様ロン毛なんてやっちまって申し訳ありませんでした(>_<)
今となっては自分の中の黒歴史です(>_<)
がまんできなかった・・・


ロンゲの話になったんで時効だからついつい告白しちゃいました(>_<)
時効警察(>_<)
オダギリ・ジョー(>_<)


とにかく時代背景は様々違っている
髪型もファッションも言動も流行も考え方も・・・
それでも全然色あせない美しさがこのドラマにはあった


女優・山口智子がこのドラマの後16年間一切ドラマ出演しなくなる
にもかかわらず未だに支持を集めているのはそれだけこのドラマの評価が高い事の裏返しだ
奇しくも今年16年ぶりに史上最高のガールズバンド「PRINCESS PRINCESS」が復活した
彼女達は山口智子とモロに同世代である
ともに1996年に表舞台から姿を消し、共に今年「復活」したという共通点
そして、共にどちらも色あせない魅力と人気を誇っているという共通点
ボーカルの奥井(現・岸谷)香と山口智子ってサバサバしてるとことかどことなく似てる気もするし
さらに、復活の理由は共に東日本大震災に直面して「自分(達)にできることは何か?」を考えた結果
あまりにも共通点がある山口智子とプリンセスプリンセス、通称「プリプリ」
ダイアモンドだね?


最後のラヴ・シーンは結構「そこまでやるんだ~」って思うほど激しかった
山口智子(通称ヤマトモ/オレだけ?)は前年12月に唐沢寿明と結婚したばかりの「新婚さん」だ
結婚してまだ半年足らずの時期にこんだけ激しいキスシーンを演じて新郎の寿明君の心情は?
そこはプロだから演技として割り切っているのかな
いつも一緒にいたかった?


でも余談だけど、このドラマの2年後くらいに「志村X」という深夜番組があって、
そこにトークのゲストで石田純一が出てきて、唐沢寿明が木村拓哉の事を評して「純一さん、オレ、アイツには敵わないよ・・・」とキムタクの圧倒的なオーラと存在感に敗北宣言してたほどだと暴露していた
いつ頃のキムタクを指してそこまで言っていたのかわからないけど、唐沢寿明も絶好調の時だったと純一は語っていた


そんな唐沢寿明だって今でもしっかり「ドラマに出れば常に主役」ポジションをキープできている稀有な俳優ではありますけどね
山口智子がしっかり「主婦」に専念できてるのも夫のこれだけの活躍があればこそではないでしょうか
その唐沢寿明でさえ認める木村拓哉というタレントの絶対的なスター性が凝縮されたような作品だったと思える
キムタクさえいれば絵になるという雰囲気さえあった


このドラマのその他メインキャストもほとんどがその後主役級に成長した
それだけこのドラマの注目度が高かったんだろう
そして木村拓哉もこのドラマで国民的スターになり、
その後は出るドラマがことごとく記録的視聴率を叩きだし、
日本のテレビ史上最高の高視聴率俳優へと成長を遂げる


正直、「主役がキムタクだから」ってだけで高視聴率になるドラマも多かったんじゃないかと思うほど
それほどキムタクは絶対的な魅力を誇っているということなんだろう


この「ロンバケ」の1クール前
1~3月期に放送された「古畑任三郎(第2部)」で、
木村拓哉も山口智子もそれぞれ犯人役で1話任され出演している
キムタクは古畑(田村正和)から強烈な「裏拳ビンタ」をされるわけだが・・・


「古畑ー」もキムタク出演の回で視聴率が5%以上もハネ上がり超人気ドラマへと成長し、
最終回では山口智子が魅惑的なフラメンコ的ダンスまで披露し番組史上最高視聴率34.4%!
その流れのまま次クールでこの「ロングバケーション」が社会現象を巻き起こした
それだけこの2人の影響力が絶大という証明でもある


思えば山口智子もキムタクほどではないにしても「高視聴率女優」だった
「スウィート・ホーム」
「ダブル・キッチン」
「29歳のクリスマス」
「王様のレストラン」
これだけの代表作がある
木村拓哉と山口智子の最強コンビによるドラマなんだからこの成功も納得である


木村拓哉というテレビ史上最高のスターの飛躍のきっかけとなった作品を見て、
その魅力を存分に感じた
豊原功補ファンで、再放送見始めたのも寧ろ豊原功補目当てだったけど、
木村拓哉のカッコ良さは同性でも素直に認めてしまうほど見とれてしまった
ホモではない


あと、最後にこれどうしても言いたい!
今のドラマは毎回毎回サブタイトルがやたら長い!
このドラマみたいに一言でズバッグサッと心に響くサブタイトルの方が絶対いいって!
第3話「彼の純情」や第9話「瀬名の涙」等内容を一言で的確に表現してとても良いタイトルだ
「一言でムーディー」かつ「一言でロマンティック」かつ「ロマンティックが止まらない」みたいなね


それなのに今のドラマは「今夜○○と××の運命の扉が開く!私が本当に好きなのは誰?これは愛なの?」(←全てオレの創作による架空のタイトルです)的な句点から句点までの言語単位を「文」とするなら、2文や3文くらい含んだサブタイトルばっかり!
だから新しいドラマのレビュー書く時毎回サブタイトルが長くてうんざりしてるし長すぎるから全然頭に入ってこない(笑)


このドラマのサブタイトルは長くてもせいぜい一つの「句」か一つの「語」(単語)だけで構成されているのに、しっかりその話の内容を表現できてるしもう少し見習ったほうが良いと思う
本のタイトルだってダラダラ長いタイトルだったら売れないべ?
それと同じ事だべ?
どっちだべ?
だらだら長文ブログ書いてる奴が偉そうな事言うなって話ではあるが
そこは素直に認めます(>_<)


あとやっぱり主題歌はエンディングじゃなく最初に流した方がドラマが締まると思う
主題歌の位置づけとかタイトルの長さとか今のドラマはいろいろ見習う所があるんではないか
今のドラマがなかなか視聴率取れないのは確かにこの頃と違ってケータイもネットも普及したし、
ケータイもガラケーからスマホの時代になり、
とにかくあれこれ娯楽が多様化したのが原因ではある


でも純粋に内容面でもやっぱり劣ってきている部分もあるんじゃあないだろうか?
このドラマを見てそんなことも思わされたのである


そんなこんなで、本当に素晴らしいドラマでした
奇しくも再放送でこんな素晴らしいドラマと出会えた事に感謝します


以上、ロングバケーション再放送最終回(第11話/30分拡大版)「神様のくれた結末」のあらすじ(感想ネタバレ含む)でした
最終回の視聴率は36.7%!!
もうスゴすぎです!!


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