ルーズベルトゲーム 最終回 ネタバレ [ルーズベルトゲーム]
ルーズベルトゲーム 最終回(第9話/視聴率17.6%) 「大逆転なるか!?涙の訳は?」 ネタバレ(あらすじ・感想含む) 視聴率
池井戸潤原作で「半沢直樹」と同じ日曜劇場枠ということで「花咲舞が黙っていない」以上に「半沢色」も濃く、キャスティングにも力を入れていたこのドラマ
視聴率的には社会現象にもなった「半沢直樹」ほどの水準はさすがに望むべくもなく、「花咲舞が黙っていない」にも若干劣る形になりましたが、内容的にはこちらの方が熱く熱く・・・そして毎回逆転逆転の連続で視聴者を全く飽きさせない素晴らしいドラマでした
このドラマは会社経営陣の企業戦争と、廃部寸前の野球部の奮闘の物語が並行して進む形の極めて斬新なスタンスである意味実験的なものだったと思います
当然、それにより焦点がブレるリスクや、どちらかのストーリー(主に野球部の方が多かったですが)が盛り上がってる時に企業戦争ストーリーに切り替わったりで熱が冷めたりするような弊害もありました
でも最終的には企業の闘いと野球部の闘いがリンクして一体化する素晴らしさがあり、最初は野球部をお荷物と煙たがっていた細川社長(唐沢寿明)が野球部に傾倒する姿が象徴的でした
この最終回でもこれまでの流れ同様、廃部が決まったものの最後のイツワ電器との試合に向けて無償の闘いに挑む野球部のメンバーと、前回の「涙の株主総会」を乗り越え、東洋カメラの新機種カメラに搭載するイメージセンサーを決めるコンペでイツワと激突する経営陣の同時並行ストーリーでした
前回の「涙の株主総会」以降、反抗的な姿勢が全く消え失せ、完全に社長に従順になった笹井専務(江口洋介)の変貌ぶりには視聴者的にも戸惑いを感じるほどでしたが、その変貌ぶりに同調したのか、「笹井派」の朝比奈(六角精児)や中川(小須田康人)も完全に細川に同調するようになり、初めて青島製作所が1つにまとまり、そして笹井という強力なパートナーを得たことでこれまでほぼ孤立無援の闘いだった細川は白水銀行の磯部支店長(峰竜太)との会合も「初めて“良い会社”だと思えた」と言わせるほどに納得させ、あとはコンペに専念するのみとなりました
野球部の試合を翌日に控えた前夜
最後の決起集会をしている時に細川は野球部員に「勝てば奇跡は起きる!」と激励
さらに沖原(工藤阿須加)と青島会長(山﨑努)のキャッチボールなど最終回ならではのシーンがありました
そして試合当日
細川は前回の「涙の株主総会」で関係作りができた30%保有の大株主でありキド・エステート社長の城戸志眞(ジュディ・オング)を球場まで呼び寄せる
これどうやって呼び寄せたか描かれなかったけどかなり困難だったと思うけど・・・すごい
しかもこの試合は延長15回まで続く超長丁場の試合になったのにあれほどの大企業の社長がこれだけの長時間試合観戦に付き合ったのもまたすごい・・・
試合は相変わらず序盤にいきなり猿田(佐藤祐基)が満塁HRを打たれ大差リードを奪われるどこまでも「ルーズベルトゲーム」に忠実な展開
しかし、第3話で涙の退職をして、沖原に自身の決め球であるシュートを伝授した萬田(馬場徹)がこの最終回で再登場!
意気消沈するナインを鼓舞する熱い展開です!
そして、プロ野球チームの監督を任せられたらそのチームは10年続けて優勝しそうなほど超優秀監督の大道(手塚とおる)の作戦や読みは相変わらず完璧で、ある意味沖原以上にこの監督は「超人」です(笑)
徐々に点差を詰める青島
しかしここでイツワは感じ悪さ100%のエース・如月(鈴木伸之/劇団EXILE)を投入
如月は前回読まれていたクイックの時のクセも修正してきていてさらに難敵に
そしていつも打たれてばかりの倉橋(北代高士)が相変わらず打ち込まれ突き放される青島
そしていよいよ青島もエース・沖原を投入
打線も犬彦(和田正人)や井坂(須田邦裕)の奮闘でさらに追い上げる
同点に追いつかれたイツワの如月は元青島のエースだった飯島(林剛史)の声かけや、チーム一体となって野球をする青島の姿を見て、これまでのヘラヘラ嘲笑して舐め腐っていた態度が消え、「野球の本当の楽しさ」に目覚め、ついに真剣モードになり沖原に匹敵する152㎞の剛速球まで投げるようになった
それまでのつけ入るスキがあった如月が本気に野球に向き合うことになり、監督の大道も「こりゃ手ごわいぞ」と攻略の糸口を見いだせなくなり、それ以降沖原・如月の投げ合いで1人の走者も出さない完ぺきな投手戦が15回まで続く
その間スタンドでは途中で退席して帰ろうとした城戸社長を最後まで観戦するために細川は第1話で青島会長に持ちかけられたように「賭け」を提案する
この試合で青島が負けたら細川は城戸の言う事を何でも聞くと提案
しかし城戸は「あなたにしてほしいことなんてないわ」と突っぱねて帰ろうとする
するとここで青島会長が「だったらオレの持ち株を全部譲る」とまで言いだす
自身で30%保有している城戸社長と青島会長の30%におそらく前回の竹原(北村有起哉)の10%株も買い取っている青島会長の合計40%の株を合計して70%・・・つまり青島政尺所が城戸社長のものになるという提案
この時点でのスコアは3-7で4点リードされていて既に中盤というとんでもないリスキーな賭けである
これでさすがに城戸社長は賭けに乗るが、この時点で青島が勝った場合の城戸の条件は明かされず
まー大体察しがつくが・・・
そして細川もスタンド最前列に出て萬田や長門(マキタスポーツ)や山崎(広瀬アリス)らと肩を組んで応援に力を入れる
そして前回元野球部長だったとことが判明した笹井や青島会長まで最前列に出て皆で社歌を歌うほどスタンドは一体となる
そして城戸社長も青島が負ければ賭けの「罰ゲーム」が待っているというのになぜか青島の応援に力が入る
これまで野球に全く興味がなかったのに突然ここまで興味持ってしかも15回まで見続けられるのもすごい(笑)
そしていよいよ15回
沖原はこの回が限界だと大道
絶対にこの回に点を取るようナインを鼓舞する
2アウトランナー1,2塁でバッターは犬彦
いよいよ最後の勝負である
2アウトなのにセーフティーバントを試みる犬彦
これに意表を突かれたサードは慌てて前進して捕球して1塁へ投げるが犬彦のヘッドスライディングでセーフ
ここでセカンドランナーは一気にサードを回って本塁へ突入する
イツワのファーストは倒れ込んでてすぐに気付かず送球が遅れる
クロスプレーの結果判定はセーフ
これでついに青島に決勝点が入りスコアは8-7に
いよいよ「ルーズベルトゲーム」が成立寸前に
この決勝点の入り方は池井戸先生が意識しながら原作を描いたという映画「メジャーリーグ」の優勝決定戦の決勝点の入り方に似てますね
トム・べレンジャーとウェズリー・スナイプスの2人による決勝点です
あの映画では裏の攻撃だったんでこれで試合が決まりましたがこっちは表の攻撃です
その裏のイツワの攻撃を抑えれば勝利という展開
メンバーは皆沖原にこれまで野球を続けることができた感謝を伝える
逆に沖原も再び野球をやれるようになった感謝を伝える
そして沖原はスタンドの萬田を見て伝授されたシュートをこの場面で投げる
前回試した時は不運にもヒットになったシュートだがこの時は見事にバントを狙う相手の懐をエグッってキャッチャーファールフライに打ち取る
いよいよあと1人
最後の打者は飯島同様青島を裏切った元青島の4番打者の新田(松藤和成)
萬田のシュートに、大道の指示で習得したチェンジアップもある沖原
しかし「お前を救えるのはお前自身だ」という大道の以前の言葉を思いだし最後に投げる球は自身が一番自信を持っているストレートで勝負
最後の渾身の一球
それはホップしてうなるようなとんでもない剛速球で新田は空振り三振に
球速表示は出なかったけどこれはおそらく160㎞は出たんじゃないだろうか
これも映画「メジャーリーグ」の優勝決定戦のリック・ボーン(チャーリー・シーン)ぽかったですね
そういえばマウンドに行くときの表情とかもこの時のチャーリー・シーンを意識してるっぽかった気がする(笑)
この場面で「Wild thing」でも流せばもう「確信犯」だったんですけどねぇ(笑)
最後の試合を見事な「ルーズベルトゲーム」による勝利で飾った青島野球部
涙涙の感動シーンです
沖原と如月が微笑で見つめ合うシーンもありましたがそこまで何もかもコテコテなハッピーエンドにしなくてもとは思いましたが・・・
沖原の如月への恨みや如月の沖原に対する嫌悪感情はさすがにこんな簡単に解消できないだろうしちょっとリアリティないシーンではありましたね
そして試合中も必死にイメージセンサーの性能向上実験を続けていた神山(山本亨)もコンペ開始直前土壇場でついに大幅なスペック向上に成功
細川・笹井と共にコンペに挑みます
イツワの坂東(立川談春)は何かと青島製作所に反発的な東洋カメラの購買部部長の大槻(山田純大)を買収
決済に強い発言力がある大槻を味方に取り込んでコンペの勝利を決定的なものにしようと画策
肝心のスペックも他社から引き抜いた人材のおかげで大きく性能を増した模様
コンペは予想通り静止画では差がつかず動画での勝負に
最初はイツワの動画が流され東洋カメラの役員連中も「素晴らしい」と満足げ
しかし続いての青島製作所の動画はさらに映像が桁違いにクリアでその差は圧倒的
TOYOカメラ代表取締役社長の尾藤(坂東三津五郎)は文句なしで青島のイメージセンサーだと一声で決定
いくら大槻に発言力があっても所詮部長レベルでは代表の決裁権には遠く及ばず大槻も何も反論できず・・・
“悪女”秘書の花房(平井理央)も青島の動画の美しさにうっとりしてたけどこの女の「改心」も無理があるなぁ
坂東は「しかし我々はコストは6割です」とすがりつく
しかし尾藤は「はっきり言って次元が違う」と一蹴
さらに「御社より青島製作所の品質なら5倍・・・いや10倍の価値がある」と言い切り坂東は完全降参へ
それにしてもこの最終回の坂東はいつもの万全には万全を期す用心深さとは違ってかなり手ぬるかった感じですねぇ
野球部員も犬彦や鷺宮(小橋正佳)の獲得に失敗したし、最後のコンペティションもあれほど露骨なまでの差が出るとは最後の最後で一気に株を下げてしまった感じですね
それまでが完璧な悪党ぶりだっただけにちょっとこのギャップには驚きました
最終回ということで久々登場のジャパニクス社長・諸田(香川照之)に縋り付く坂東
しかし諸田も青島のイメージセンサーを適用することに決め諸田を突き放す
以前諸田と決裂した際に言い放った「我々の考え方は540℃違う」という言葉にさらに「もう一周」追加して「900℃違う!」と顔を阿修羅みたいにくしゃくしゃにしてキレる諸田
「900℃違う!」は今年の流行語に・・・ならないか^^
青島野球部は廃部になったものの、城戸社長との賭けの内容は予想通り野球部の存続に関する何かだったようで、それは青島野球部を引き取るということだった
メンバーはキド・コーポレーションの野球部として全員雇用された模様
これで皆また野球を続けることができるわけで本当に良かったです
人間が腐り切っていた如月や花房の唐突すぎる改心同様、あれほどドライな性格の城戸社長がこんな短期間でここまで野球狂に変貌するのもどうかと思いますが(笑)
細川も青島会長にこれまでリストラした社員の再雇用を優先し、さらにまた青島野球部の復活を目指したいと告げます
青島会長は細川に向かって「プレイボール!」と告げます
まだまだ細川社長の闘いは始まったばかりということでしょう
ここでこのドラマは終了しました
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
視聴率は
1話 14.1%
2話 11.8%
3話 13.7%
4話 13.8%
5話 16.0%
6話 14.8%
7話 14.5%
8話 14.1%
9話(最終話) 17.6%
全話平均 14.5%
という数字でした
今クールでは同じ池井戸作品の「花咲舞が黙っていない」(平均視聴率16%)に次ぐ高水準の数字です
ただ、日曜劇場ということと、キャスティングにかけたコストを考えるとおそらくこれはTBS側としては合格ラインじゃないのかもしれませんね
2011年の木村拓哉主演でTBS開局60周年記念ドラマでもある「南極大陸」などは平均18%最高22%の高視聴率でも失格とされるほど日曜劇場は求められる視聴率水準が極めて高い枠ですからね
そういや今じゃすっかりダークサードな役ばかりの香川照之ですが、この「南極大陸」の時は思い切り人の良い温厚な人物を演じていたんですけどねぇ
そしてこのドラマはキムタクと堺雅人の競演という今じゃかなり困難な組み合わせだったドラマです
堺雅人演じる氷室がキムタク演じる主役の倉持を食う輝きを放って、その後の堺雅人の「リーガル・ハイ」や「半沢直樹」によるブレイクに繋がるきっかけのドラマだったと思います(もちろん堺雅人はその前から素晴らしい演者でしたが)
しかし、このドラマは本当に素晴らしかった
これだけ何もかもコテコテのハッピーエンドに仕上げちゃうとまず続編はなさそうですが・・・
そもそも日曜劇場は半沢クラスの余程のヒットじゃないと続編なんて作らないですからね
でもこのドラマは敢えて「続きが見たい!」と言いたいドラマです
まだまだ続編作る余地はいくらでもありますからね
映画「メジャーリーグ」を意識しながら描いたというこのドラマ
どちらかと言うと昨年の西武グループのハゲタカ株主によるTOB絡みの西武ライオンズ球団売却騒動の方が近いような感じのストーリーでしたね
その西武ライオンズで大活躍した大投手の工藤公康投手の長男である工藤阿須加はこのドラマで大ブレイク
青島製作所メンバー全員で今年の西武ライオンズの試合のスタンドに現れて始球式も務めていましたね
野球経験はないそうですがそれでも110キロ以上の速球を投げるのは大投手の父親譲りの肩なんでしょうか
ドラマのピークとしては前回の8話の「涙の株主総会」と「青島野球部再集結」だった気はしますが、
これだけのドラマがわずか9話で終わってしまうのはとても残念(ほとんどの回で延長があったけど)
そういえば再三伏線張られてた沖原と山崎の恋愛も特に発展せずでしたね
沖原がドラフトでどうなるかとか見てみたかった気もしますが
あとは檀れい演じる超・優秀な秘書である仲本有紗ももう少しバックボーンや周辺を描いてほしいキャラでした
どちらにしても続編はあまり期待できそうにないのが切ないですが本当に素晴らしいドラマでした
TBSさん今後もヨロシクお願いします!!
池井戸潤原作で「半沢直樹」と同じ日曜劇場枠ということで「花咲舞が黙っていない」以上に「半沢色」も濃く、キャスティングにも力を入れていたこのドラマ
視聴率的には社会現象にもなった「半沢直樹」ほどの水準はさすがに望むべくもなく、「花咲舞が黙っていない」にも若干劣る形になりましたが、内容的にはこちらの方が熱く熱く・・・そして毎回逆転逆転の連続で視聴者を全く飽きさせない素晴らしいドラマでした
このドラマは会社経営陣の企業戦争と、廃部寸前の野球部の奮闘の物語が並行して進む形の極めて斬新なスタンスである意味実験的なものだったと思います
当然、それにより焦点がブレるリスクや、どちらかのストーリー(主に野球部の方が多かったですが)が盛り上がってる時に企業戦争ストーリーに切り替わったりで熱が冷めたりするような弊害もありました
でも最終的には企業の闘いと野球部の闘いがリンクして一体化する素晴らしさがあり、最初は野球部をお荷物と煙たがっていた細川社長(唐沢寿明)が野球部に傾倒する姿が象徴的でした
この最終回でもこれまでの流れ同様、廃部が決まったものの最後のイツワ電器との試合に向けて無償の闘いに挑む野球部のメンバーと、前回の「涙の株主総会」を乗り越え、東洋カメラの新機種カメラに搭載するイメージセンサーを決めるコンペでイツワと激突する経営陣の同時並行ストーリーでした
前回の「涙の株主総会」以降、反抗的な姿勢が全く消え失せ、完全に社長に従順になった笹井専務(江口洋介)の変貌ぶりには視聴者的にも戸惑いを感じるほどでしたが、その変貌ぶりに同調したのか、「笹井派」の朝比奈(六角精児)や中川(小須田康人)も完全に細川に同調するようになり、初めて青島製作所が1つにまとまり、そして笹井という強力なパートナーを得たことでこれまでほぼ孤立無援の闘いだった細川は白水銀行の磯部支店長(峰竜太)との会合も「初めて“良い会社”だと思えた」と言わせるほどに納得させ、あとはコンペに専念するのみとなりました
野球部の試合を翌日に控えた前夜
最後の決起集会をしている時に細川は野球部員に「勝てば奇跡は起きる!」と激励
さらに沖原(工藤阿須加)と青島会長(山﨑努)のキャッチボールなど最終回ならではのシーンがありました
そして試合当日
細川は前回の「涙の株主総会」で関係作りができた30%保有の大株主でありキド・エステート社長の城戸志眞(ジュディ・オング)を球場まで呼び寄せる
これどうやって呼び寄せたか描かれなかったけどかなり困難だったと思うけど・・・すごい
しかもこの試合は延長15回まで続く超長丁場の試合になったのにあれほどの大企業の社長がこれだけの長時間試合観戦に付き合ったのもまたすごい・・・
試合は相変わらず序盤にいきなり猿田(佐藤祐基)が満塁HRを打たれ大差リードを奪われるどこまでも「ルーズベルトゲーム」に忠実な展開
しかし、第3話で涙の退職をして、沖原に自身の決め球であるシュートを伝授した萬田(馬場徹)がこの最終回で再登場!
意気消沈するナインを鼓舞する熱い展開です!
そして、プロ野球チームの監督を任せられたらそのチームは10年続けて優勝しそうなほど超優秀監督の大道(手塚とおる)の作戦や読みは相変わらず完璧で、ある意味沖原以上にこの監督は「超人」です(笑)
徐々に点差を詰める青島
しかしここでイツワは感じ悪さ100%のエース・如月(鈴木伸之/劇団EXILE)を投入
如月は前回読まれていたクイックの時のクセも修正してきていてさらに難敵に
そしていつも打たれてばかりの倉橋(北代高士)が相変わらず打ち込まれ突き放される青島
そしていよいよ青島もエース・沖原を投入
打線も犬彦(和田正人)や井坂(須田邦裕)の奮闘でさらに追い上げる
同点に追いつかれたイツワの如月は元青島のエースだった飯島(林剛史)の声かけや、チーム一体となって野球をする青島の姿を見て、これまでのヘラヘラ嘲笑して舐め腐っていた態度が消え、「野球の本当の楽しさ」に目覚め、ついに真剣モードになり沖原に匹敵する152㎞の剛速球まで投げるようになった
それまでのつけ入るスキがあった如月が本気に野球に向き合うことになり、監督の大道も「こりゃ手ごわいぞ」と攻略の糸口を見いだせなくなり、それ以降沖原・如月の投げ合いで1人の走者も出さない完ぺきな投手戦が15回まで続く
その間スタンドでは途中で退席して帰ろうとした城戸社長を最後まで観戦するために細川は第1話で青島会長に持ちかけられたように「賭け」を提案する
この試合で青島が負けたら細川は城戸の言う事を何でも聞くと提案
しかし城戸は「あなたにしてほしいことなんてないわ」と突っぱねて帰ろうとする
するとここで青島会長が「だったらオレの持ち株を全部譲る」とまで言いだす
自身で30%保有している城戸社長と青島会長の30%におそらく前回の竹原(北村有起哉)の10%株も買い取っている青島会長の合計40%の株を合計して70%・・・つまり青島政尺所が城戸社長のものになるという提案
この時点でのスコアは3-7で4点リードされていて既に中盤というとんでもないリスキーな賭けである
これでさすがに城戸社長は賭けに乗るが、この時点で青島が勝った場合の城戸の条件は明かされず
まー大体察しがつくが・・・
そして細川もスタンド最前列に出て萬田や長門(マキタスポーツ)や山崎(広瀬アリス)らと肩を組んで応援に力を入れる
そして前回元野球部長だったとことが判明した笹井や青島会長まで最前列に出て皆で社歌を歌うほどスタンドは一体となる
そして城戸社長も青島が負ければ賭けの「罰ゲーム」が待っているというのになぜか青島の応援に力が入る
これまで野球に全く興味がなかったのに突然ここまで興味持ってしかも15回まで見続けられるのもすごい(笑)
そしていよいよ15回
沖原はこの回が限界だと大道
絶対にこの回に点を取るようナインを鼓舞する
2アウトランナー1,2塁でバッターは犬彦
いよいよ最後の勝負である
2アウトなのにセーフティーバントを試みる犬彦
これに意表を突かれたサードは慌てて前進して捕球して1塁へ投げるが犬彦のヘッドスライディングでセーフ
ここでセカンドランナーは一気にサードを回って本塁へ突入する
イツワのファーストは倒れ込んでてすぐに気付かず送球が遅れる
クロスプレーの結果判定はセーフ
これでついに青島に決勝点が入りスコアは8-7に
いよいよ「ルーズベルトゲーム」が成立寸前に
この決勝点の入り方は池井戸先生が意識しながら原作を描いたという映画「メジャーリーグ」の優勝決定戦の決勝点の入り方に似てますね
トム・べレンジャーとウェズリー・スナイプスの2人による決勝点です
あの映画では裏の攻撃だったんでこれで試合が決まりましたがこっちは表の攻撃です
その裏のイツワの攻撃を抑えれば勝利という展開
メンバーは皆沖原にこれまで野球を続けることができた感謝を伝える
逆に沖原も再び野球をやれるようになった感謝を伝える
そして沖原はスタンドの萬田を見て伝授されたシュートをこの場面で投げる
前回試した時は不運にもヒットになったシュートだがこの時は見事にバントを狙う相手の懐をエグッってキャッチャーファールフライに打ち取る
いよいよあと1人
最後の打者は飯島同様青島を裏切った元青島の4番打者の新田(松藤和成)
萬田のシュートに、大道の指示で習得したチェンジアップもある沖原
しかし「お前を救えるのはお前自身だ」という大道の以前の言葉を思いだし最後に投げる球は自身が一番自信を持っているストレートで勝負
最後の渾身の一球
それはホップしてうなるようなとんでもない剛速球で新田は空振り三振に
球速表示は出なかったけどこれはおそらく160㎞は出たんじゃないだろうか
これも映画「メジャーリーグ」の優勝決定戦のリック・ボーン(チャーリー・シーン)ぽかったですね
そういえばマウンドに行くときの表情とかもこの時のチャーリー・シーンを意識してるっぽかった気がする(笑)
この場面で「Wild thing」でも流せばもう「確信犯」だったんですけどねぇ(笑)
最後の試合を見事な「ルーズベルトゲーム」による勝利で飾った青島野球部
涙涙の感動シーンです
沖原と如月が微笑で見つめ合うシーンもありましたがそこまで何もかもコテコテなハッピーエンドにしなくてもとは思いましたが・・・
沖原の如月への恨みや如月の沖原に対する嫌悪感情はさすがにこんな簡単に解消できないだろうしちょっとリアリティないシーンではありましたね
そして試合中も必死にイメージセンサーの性能向上実験を続けていた神山(山本亨)もコンペ開始直前土壇場でついに大幅なスペック向上に成功
細川・笹井と共にコンペに挑みます
イツワの坂東(立川談春)は何かと青島製作所に反発的な東洋カメラの購買部部長の大槻(山田純大)を買収
決済に強い発言力がある大槻を味方に取り込んでコンペの勝利を決定的なものにしようと画策
肝心のスペックも他社から引き抜いた人材のおかげで大きく性能を増した模様
コンペは予想通り静止画では差がつかず動画での勝負に
最初はイツワの動画が流され東洋カメラの役員連中も「素晴らしい」と満足げ
しかし続いての青島製作所の動画はさらに映像が桁違いにクリアでその差は圧倒的
TOYOカメラ代表取締役社長の尾藤(坂東三津五郎)は文句なしで青島のイメージセンサーだと一声で決定
いくら大槻に発言力があっても所詮部長レベルでは代表の決裁権には遠く及ばず大槻も何も反論できず・・・
“悪女”秘書の花房(平井理央)も青島の動画の美しさにうっとりしてたけどこの女の「改心」も無理があるなぁ
坂東は「しかし我々はコストは6割です」とすがりつく
しかし尾藤は「はっきり言って次元が違う」と一蹴
さらに「御社より青島製作所の品質なら5倍・・・いや10倍の価値がある」と言い切り坂東は完全降参へ
それにしてもこの最終回の坂東はいつもの万全には万全を期す用心深さとは違ってかなり手ぬるかった感じですねぇ
野球部員も犬彦や鷺宮(小橋正佳)の獲得に失敗したし、最後のコンペティションもあれほど露骨なまでの差が出るとは最後の最後で一気に株を下げてしまった感じですね
それまでが完璧な悪党ぶりだっただけにちょっとこのギャップには驚きました
最終回ということで久々登場のジャパニクス社長・諸田(香川照之)に縋り付く坂東
しかし諸田も青島のイメージセンサーを適用することに決め諸田を突き放す
以前諸田と決裂した際に言い放った「我々の考え方は540℃違う」という言葉にさらに「もう一周」追加して「900℃違う!」と顔を阿修羅みたいにくしゃくしゃにしてキレる諸田
「900℃違う!」は今年の流行語に・・・ならないか^^
青島野球部は廃部になったものの、城戸社長との賭けの内容は予想通り野球部の存続に関する何かだったようで、それは青島野球部を引き取るということだった
メンバーはキド・コーポレーションの野球部として全員雇用された模様
これで皆また野球を続けることができるわけで本当に良かったです
人間が腐り切っていた如月や花房の唐突すぎる改心同様、あれほどドライな性格の城戸社長がこんな短期間でここまで野球狂に変貌するのもどうかと思いますが(笑)
細川も青島会長にこれまでリストラした社員の再雇用を優先し、さらにまた青島野球部の復活を目指したいと告げます
青島会長は細川に向かって「プレイボール!」と告げます
まだまだ細川社長の闘いは始まったばかりということでしょう
ここでこのドラマは終了しました
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視聴率は
1話 14.1%
2話 11.8%
3話 13.7%
4話 13.8%
5話 16.0%
6話 14.8%
7話 14.5%
8話 14.1%
9話(最終話) 17.6%
全話平均 14.5%
という数字でした
今クールでは同じ池井戸作品の「花咲舞が黙っていない」(平均視聴率16%)に次ぐ高水準の数字です
ただ、日曜劇場ということと、キャスティングにかけたコストを考えるとおそらくこれはTBS側としては合格ラインじゃないのかもしれませんね
2011年の木村拓哉主演でTBS開局60周年記念ドラマでもある「南極大陸」などは平均18%最高22%の高視聴率でも失格とされるほど日曜劇場は求められる視聴率水準が極めて高い枠ですからね
そういや今じゃすっかりダークサードな役ばかりの香川照之ですが、この「南極大陸」の時は思い切り人の良い温厚な人物を演じていたんですけどねぇ
そしてこのドラマはキムタクと堺雅人の競演という今じゃかなり困難な組み合わせだったドラマです
堺雅人演じる氷室がキムタク演じる主役の倉持を食う輝きを放って、その後の堺雅人の「リーガル・ハイ」や「半沢直樹」によるブレイクに繋がるきっかけのドラマだったと思います(もちろん堺雅人はその前から素晴らしい演者でしたが)
しかし、このドラマは本当に素晴らしかった
これだけ何もかもコテコテのハッピーエンドに仕上げちゃうとまず続編はなさそうですが・・・
そもそも日曜劇場は半沢クラスの余程のヒットじゃないと続編なんて作らないですからね
でもこのドラマは敢えて「続きが見たい!」と言いたいドラマです
まだまだ続編作る余地はいくらでもありますからね
映画「メジャーリーグ」を意識しながら描いたというこのドラマ
どちらかと言うと昨年の西武グループのハゲタカ株主によるTOB絡みの西武ライオンズ球団売却騒動の方が近いような感じのストーリーでしたね
その西武ライオンズで大活躍した大投手の工藤公康投手の長男である工藤阿須加はこのドラマで大ブレイク
青島製作所メンバー全員で今年の西武ライオンズの試合のスタンドに現れて始球式も務めていましたね
野球経験はないそうですがそれでも110キロ以上の速球を投げるのは大投手の父親譲りの肩なんでしょうか
ドラマのピークとしては前回の8話の「涙の株主総会」と「青島野球部再集結」だった気はしますが、
これだけのドラマがわずか9話で終わってしまうのはとても残念(ほとんどの回で延長があったけど)
そういえば再三伏線張られてた沖原と山崎の恋愛も特に発展せずでしたね
沖原がドラフトでどうなるかとか見てみたかった気もしますが
あとは檀れい演じる超・優秀な秘書である仲本有紗ももう少しバックボーンや周辺を描いてほしいキャラでした
どちらにしても続編はあまり期待できそうにないのが切ないですが本当に素晴らしいドラマでした
TBSさん今後もヨロシクお願いします!!
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