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平清盛 23話 感想 [平清盛]

平清盛 第23話「叔父を斬る」の感想(あらすじネタバレ含む)です
僕の大好きな俳優である豊原功補の最終舞台でした


前回のラストから平忠正(豊原功補)に対する悲壮的な演出が「伏線」として描かれました
清盛の子達に竹馬をせがまれるシーンなど象徴的です


しかし信西(阿部サダヲ)は忠正とその子を皆死罪・斬首との断を下しました
清盛(松山ケンイチ)は狼狽し抵抗します
しかし聞き入れられませんでした
従わなければ清盛の官位も所領も没収すると告げられます


810年の薬子の変以来346年間に渡り日本では「死刑」が存在しませんでした
今は一部で死刑廃止論も盛りあがってますが、かつて日本にもこのような時代があったのです
それを復活させたのが信西でした)


狙いは藤原摂関家の弱体化です
その為には摂関家と関わりの深い源為義(小日向文世)を処刑したい
しかし源氏ばかり厳しい処分をすれば様々な軋轢を生じさせる
その為に平氏にも同等の厳しい処分を求めたわけです


父や弟を処刑するよう命じられた義朝(玉木宏)は恩賞を返還するとまで申し出てて免除を請います
しかし清盛同様一切聞き入れられません
ただ、義朝のこの変貌振りは少し妙でしたね
清盛と違って義朝は非常に徹して父を殺す事も厭わない姿勢を示していただけに


清盛は思い悩み、一門で会議を開きますが一向に良い案が浮かびません
大半は人望のある忠正をなんとか救えないかと悩みますが、
現実主義者で自分第一の時忠(森田剛/V6)は言ってしまえば「さっさと処刑しちまえ」派
そして、清盛及び平家全体に忠義を尽くす盛国(上川隆也)も「平家を思えばこそ」の処刑推進派という構図


結論も出ぬまま清盛は忠正への朝廷からの命を告げる
清盛は「従う気はない」とキッパリ告げる
つまり、官位や所領を失っても叔父を守ろうとする姿勢を示したわけです


しかし平氏一門の繁栄を心から願う忠正は迷わず「了解した!」と処刑を受け入れます
そして清盛に自らの首を跳ねるよう求めます
自分一人の命を守る為に平家の権威や勢いを削ぐなど忠正が望むわけもありませんでした
そもそもこの保元の乱で崇徳上皇(井浦新)側に就いた時点で死は覚悟の上だったはずです


一方、義朝も父・為義に我が首を跳ねるよう告げます
こちらも源氏の未来を願ってのことなのです


清盛も義朝も身内を斬らなければいけない事態に苦しみます
そして、ついに当日を迎えます


忠正は巻き添えになってしまう自分の息子達に詫びます
「恨むなら平家ではなくオレを恨め」と告げます
息子達も既に覚悟は出来ている様子
潔い武士の世界です


そして平家一門が最後に見送る中を忠正は清盛と処刑場に進みます
盛国が見届ける中、いよいよ処刑の刻限となります
たまたま通りがかったのか西行(藤木直人)もその場を見つめます


清盛は宗剣を鞘から抜き、構えますがいつまでも剣を振り下ろせません・・・
忠正はそれを察し「斬れ!清盛!」と叫びます
しかし「斬れません」と答える清盛
忠正は続けます
「オレはこれからあの世で兄上に会いに行く。その時お前は平家を継ぐ器ではないと言ってほしいか?」と
ついに決心した清盛は剣を振り下ろします・・・


それを見届けた盛国と西行
清盛は涙します
忠正の息子達も「父上のお姿が見えるうちに早く我々もお斬りください」と清盛に請います
清盛は涙ながらに息子達も全て首を跳ねます
そして自らもその場に倒れてしまいました・・・


一方、源氏の処刑シーン
忠臣の鎌田正清(趙珉和)や母に見届けるよう諭された幼き鬼武者(後の頼朝)が見届けます
密かに上から鬼若(後の弁慶/青木崇高)も見つめています


源氏重代の宝刀・髭切を構えるものの、清盛同様剣を震えない義朝
為義は忠正ほど強く鼓舞できないこともあり、結局義朝は剣を震えずその場に泣き伏してしまいました
「もう良い」と優しく諭す為義
間髪入れずに正清が為義の首を跳ねました
そして、崇徳上皇側に就いた義朝の弟達も次々と正清が首を跳ねます
義朝はただ泣き伏しているばかり
それを複雑な思いで見つめている鬼武者が印象的でした
やはり後に歴史を変えるほどになる人物は幼年期から違うという描かれ方でしたね


対象が叔父と実の父であるという違いがあるにしても、
自ら剣を振るった清盛と、自ら剣を震えず泣き伏してしまった義朝
この2人の違いも象徴的でした
これが4年後の平治の乱での2人の明暗を暗示していたようなシーンでした


鬼武者はその弱々しい父の姿を見て「早く元服して父上をお守りしたい」と願い出ます
それを受け入れた義朝により元服した鬼武者は晴れて「頼朝」と名乗ります
まだ幼き義経(牛若丸)も常盤御前(武井咲)の元で象徴的に描かれましたね


一方、清盛は後白河帝(松田翔太)の勝利の宴に呼ばれます
一族の身内を斬った辛い心を抱えながら清盛は出向きます
しかし結局「命を賭けても何も変わらぬ」と現実に失望してしまいます


そこを信西に「国の宝となれ」と告げられる清盛
信西も辛い選択だったのです
保元の乱から続く一連の激動のストーリーはここでひとまず終了です

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とにかく平忠正を演じる豊原功補の演技は素晴らしかったです
散り際も見事だったし
兄や兄の嫁・宗子(和久井映見)と清盛の関係を常に苦悩しながら接していた忠正
難しい役でしたが見事に演じきりました
本当にお疲れ様でした


以上、平清盛 第23話「叔父を斬る」の感想(あらすじネタバレ含む)でした
平治の乱までまたトーンダウンしてしまいそうですが、頑張ってほしいところです

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