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ストロベリーナイト 5話 ネタバレ [ストロベリーナイト]

ストロベリーナイト 第5話「過ぎた正義②」のネタバレ(あらすじ感想含む)です
まずは問題の倉田修二(杉本哲太)の息子・倉田 英樹を演じた石黒英雄
このドラマの後に22時から放送される「ハングリー!」にも登場する連続出演状態です
姫川(竹内結子)を刑事に導く事になった佐田倫子を演じた国仲涼子も同じく「ハングリー!」に出演中
石黒英雄は前クールのドラマ「僕とスターの99日」でも、菊田を演じる西島秀俊と共演していましたね


今回はのっけから犯人が修二だとわかっている状態
どうやって修二の犯行を阻止できるかが焦点でした


上司の今泉(高嶋政宏)から「この件には関わるな」と厳命されていても、
内密に続けていた修二と関連する死亡事故の独自捜査
姫川は証拠さえ掴めないものの、3件の死亡事故が修二によるもので、
修二が息子の英樹が出所したら殺そうとしている事を確信しています


実際、修二は一度人を殺した人間には出所後も「殺す」という判断の選択肢が必ず残ると言っています
そう、人間は一度罪を犯してしまうとその時どんなに反省しても時間が立てばまた繰り返すんです
犯罪の内容にもよりますが、一度犯罪を犯した人間の再犯率の高さは異常です
姫川の言うように、普段はそういう悪の心を必死に抑えるのが人間です
これは前クールのドラマ「妖怪人間ベム」でも鋭く抉り出されたテーマ
姫川の考えもこれに通じるものがあります


普段必死に抑えている悪の心に負けて犯罪を犯してしまった時・・・
普段悪の心を抑える役割を果たしていた「心理的ストッパー」が再生不可能なほど破壊されます
それが「理性」というものか「良心」というものか「自己保身」というものかはわかりませんが、
とにかく悪事に手を染めた人間はその「心のストッパー」を失ってしまいます
そしてそれはよほど壮絶に反省→改心→人格改造しない限り二度と復活しないものです
一度「心のストッパー」を失ってしまった人間は、とめどなく何度でも再犯を犯す背景にはそれがあります


犯罪に大小はないでしょうが、万引きを例に取ればわかります
一度万引きに手を染めてしまうとほとんどの人が「常習化」します
ほしいものを金を払わずに手に入れる事ができる喜び
バッグにものを入れて無事に店を出られるかどうかのスリル
「無事に」店を出られた時の「屈折した」開放感と「ミッション達成」感
ゲーム感覚にも近いような状態でもあります


最初の一回目は「魔が差した」状態でも、
1度「成功」してしまうと、「次も大丈夫だろう」と次々繰り返してしまうのが人間の性
どうしても生活に困っていて、
「この1回だけ万引きして、後はもう二度と神に誓ってやらない」というタイプはほとんどいないだろうし、
いたとしても一度手を染めればその人はほぼ間違いなくまたやります
「心のストッパー」を一度外してしまったら、元に戻す事は死ぬほど大変な事です
人間の性格なんてそんな簡単に変わりません
性格を変えるのも死ぬほど大変なことなんです


だから修二の言う事は実に説得力があります
刑事としてそういう人間を多く見てきた経験から裏打ちされているものでもあるでしょう
しかし修二が極端に偏った思考の持ち主であるのも事実
刑事時代の回想シーンで、動揺に常識外れの感性を持った勝俣(武田鉄矢)に殴られ、
その異常性を痛烈に指摘されるほどでした
あのガンテツに異常者扱いされるんですからよっぽどです


そんな修二ですから、一度人を殺してしまった息子・英樹が出所したら自らの手で殺そうとしているわけです
一度殺人を犯してしまった人間には更正の余地がないというのが修二の考え方なのです
だから、また同じことを繰り返させないように、我が子である英樹を殺そうとしているのです
他に3人殺したのも自分が息子を殺す決心を鈍らせない為です
既に人殺しに手を染めていれば躊躇もなくなるということでしょう
そして英樹を殺した後自分も自らの命を絶とうと考えていたわけです


結局出所した英樹は姫川の制止を振り切って自ら父・修二と二人きりになることを選択
英樹の命を守ろうとする姫川の思いは届かず英樹は命を落とします
しかしそれは修二が殺したのではなく、英樹自らの首吊り自殺でした


修二は自分で自分の子を殺す事はやはりできませんでした
しかし、修二は英樹が自ら死のうとしている事を知りながら止めようとしませんでした
結局「失った命は自分の命(元本)でしか償えない」、「一度殺しをした人間は、再度同じ過ちを犯す」という発想から逃れられないままでした


しかし、菊田の懸命な捜査で英樹の交際相手が別の男に父親の仕事のことで脅迫され、
挙句に暴行されていた過去が発覚します
ここからは姫川の犯罪者の意識と同化するという超人間的な能力が発揮されます
英樹が交際相手を刺したのではなく、交際相手が自ら英樹に刺されることを望んだ結果だったということを
暴行され汚されてしまった彼女は、愛する英樹の手で死ぬ事を選んだということです


証拠は何もありません
全て姫川の超人的な「事実想像能力」とでも言うべき思考が導き出したものです
しかしそれが真実のような映像まで描かれました
たださすがにこれはどうかと
確かに暴行されるということは女性にとってはある意味殺されるより辛い事かもしれません
しかし英樹の愛はどう見ても本物でした
英樹の首吊りはもうほとんど「後追い」でしょう
それほどの英樹なら暴行されたくらいで見捨てたりしないと思う
英樹がしっかり受け止めてあげられたら避けられた悲劇ではなかったのかと思います


おそらく彼女と英樹はまだ肉体関係はなかった
プラトニックな関係だったと想像がつきます
下世話な言い方をすれば「純潔」を暴行野郎に奪われたということです
それで彼女はそういう行動に走ったんだと思いますが・・・
それにしても極端すぎるかなと思います
そもそも英樹に包丁で刺さされるというややこしい死に方を選択したからこんなこじれたわけで
これならまだ人知れず自殺した方がこんな二重三重の悲劇を繰り返さずに済みました
それ以前に「何も死ぬ事ないだろ」って話ではありますが


それは愛する英樹に殺されたかったからかもしれません・・・
なんとも灰色な決着でした
一番憎むべきはストーカーに脅迫に挙句暴行をして全ての発端となった男ですけどね
しかもまたも未青年
「未青年なら何でも大目に見てあげて」に等しい少年法がガッチリ守ってくれるわけです


最後姫川が修二に言った「すぐにラクになろうと思わないで下さいね。カラカラになるまで苦しんで苦しんで苦しみぬいてから死んでください」は極めて冷酷
苦悩に苦悩を重ね、苦しんで苦しんで苦しみぬいてから死ねと言ってるようなものです
それを言ってる時の姫川の表情が残酷なのに妙に美しくてなんだか見ていて変な気分になってしまいました
でも修二だってその暴行野郎がいなければこんなことにはならなかった
妻も子も生き甲斐だった仕事も全てその男のせいで失ったようなものなんです


ただ、修二の極端な思考はどちらにしてもいつか大きな問題に突き当たっていたかもしれませんね
それに英樹の命を救えなかった姫川の怒り、英樹が死ぬ事をわかっていて止めなかった修二の性格
確かに姫川の言う通りかもしれませんね
今泉は修二が刑事を続けていたら今泉以上にもっと出世していただろうと言っていましたが・・・
あんな危険分子みたいな性格で出世など本当にありえたのだろうか


姫川は「人は過ちを犯しても、やり直すことができる」という考えを最後にしっかり示しました
確かに全ての犯罪者が更正不可能とは思いません
現に罪を深く反省して更正したケースもたくさんあるでしょう
ただ「心理ストッパー」を外してしまった人間がまたストッパーを元通りにするのは極めて困難なはず
だから修二の「過ぎた正義」もわからないでもないんです


この問題はあまりに難しく、深すぎてどっちが正しいのか、オレにも良くわかりません
ただ姫川は自分が殺したいくらいに憎んでいる自分を暴行し、佐田倫子を殺した犯人にもそう思えるかな?


修二の今後はどうなるのか
証拠がない以上3人の殺害も自白しなければ有罪に立証できないでしょう
でもあの流れだと自白して罪に服すんでしょうね
罪状は・・・考えるまでもないかもしれませんね
今までの事件の犯人は皆死刑しかありえないほど多くの人間を殺してしまっています
今回も同情すべき点はあったにしても・・・
殺した相手は社会に迷惑をかけている存在であったとしても・・・
姫川の「苦しんで苦しんでカラカラになってから死んでください」発言が全てを現しているかもしれませんね・・・


つくづく深いドラマです
回想時の高嶋政宏の髪型はカツラなのか、それとも坊主にする前に撮影されたものなのか、
そればかりが気になってもいました


今回も橋爪(渡辺いっけい)の登場はなし
どうもあのヒステリックな怒鳴り声がないとドラマが盛り上がりませんね
姫川班のメンバーも今回は大きな見せ場なしでした
姫川1人でほとんど解決しちゃったようなもんでしたね
日下(遠藤憲一)も井岡(生瀬勝久)も登場しませんでした


以上、ストロベリーナイト 第5話「過ぎた正義・②」のネタバレでした
視聴率、この5話でついに16%を割りましたね
15.4%です
まだ高視聴率の水準ですが、さすがにこのストーリーで2話も引っ張るには盛り上がりに欠け、
渡辺いっけい、遠藤憲一、生瀬勝久など「引き立て役」がいないと、
「味付け」が足りない料理のような感じは否めないのは事実ですね・・・
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