震える牛 1話 感想

震える牛　第1話　感想（あらすじネタバレ含む）です
キャッチコピーは「企業の嘘を喰わされるな」
関心度が高まる一方の「食の安全」
それを脅かす食品偽装問題に切り込んだ話題作です
名優・三上博史が主演で
僕が好きな社会派ドラマであり
僕自身仕事でフード業界と関わる事も多いので見ないわけにいかないドラマでした


原作は相場英雄の同名の小説です
きっかけはとある殺人事件の取調べから始りました
容疑者の暴力団構成員の供述から5年前の殺人事件の話が出てきました
その事が気になった警視庁捜査一課継続捜査班の田川信一（三上博史）
現場に何度も足を運び粘り強い捜査から「地取りの鬼」と呼ばれる気鋭の刑事です


この5年前の「不良外国人（おそらく徴兵経験者）」による居酒屋強盗殺人事件が全ての発端となるわけです
この事件の背後には大企業や警察上層部なども巻き込む巨大な闇が控えている構図です
この5年前に殺されたのが獣医師と暴力団構成員という一見すると何の接点もない2人
しかし同日同時間帯に同じ居酒屋で何者かと待ち合わせをしていたわけです
そして顔を隠した謎の強盗に二人とも刺殺されてしまいます


強盗は最初レジの現金を求めました
しかしこれは「ポーズ」なんでしょうね
真の狙いは中にいる2人の「口封じ」だったのではないでしょうか
犯人は日本語が不自由で凶器のナイフを逆手持ちで攻撃してきました
徴兵制度のある国から来た雇われヒットマンというところでしょうか


殺された被害者の1人が獣医であることがもう食肉業界絡みであることが予見できる展開ですね
さらにこの獣医が殺された翌日に彼の部屋に空き巣が入り彼の使用していたPC2台が奪われたとのこと
何らかの証拠を抹消しようとしていた動きがあるのは明らかです
しかも空き巣はプロのピッキング技術もなく強引に工具でドアを空けて入ってくるほど露骨なものでした
そしてもう1人の被害者の母親の聞き取りで食肉加工会社「ミートボックス」を知る事になります


一方、食品業界の腐敗を暴こうとする気鋭の女性記者・野村真純（吹石一恵）も精力的に活動します
彼女は過去の事件で田川と因縁がありました
以前務めていた新聞社は「規制」が厳しく、自由に記事を書けるWEBメディア会社「ビズ・トゥデイ」に移籍し、
様々な食品業界の偽装を暴いてきました
そんな彼女の活躍を見て、ミートボックスの善意の元社員・温水洋一から内部告発に繋がる垂れ込みが


象徴的だったのがその内部告発の場面
敢てミートボックスの肉を使ったメニューを提供しているファミレスに野村を呼び出したヌクミズ
ヌクミズが話す背景で他の客がその肉をバクバクとガッついているカットインが恐怖感を煽ります・・・


ミートボックス社長の八田（古田新太）は露骨に「怪しい」存在なのは視聴者誰もが感じるところ
当然田川もそれを感じて八田のアリバイを調べることになります
野村もヌクミズから呼び出しのあったファミレスでミートボックスの実情を全て聞き出します


そしてそのミートボックスの主用取引先が国内NO1スーパーマーケットチェーンの「オックスマート」
このオックスマートには田川の娘である梢（木村文乃）が勤めています
梢はBSE関連と思われる奇病で友人の父親が命を落とすのを見ていました
それ以来「食の安全」を強く意識をするようになり、
良い食材を安く消費者に届けるコンセプトの「オックスマート」を就職先に選んだわけです


ただ、この「オックスマート」の経営陣もいろいろあるようで・・・
社長の柏木の後継問題、売上の低下、そして「真っ黒」な取引業者・ミートボックスとの「一蓮托生」な癒着関係・・・
取締役で経営企画部長の滝沢文平（小林薫）は実質会社の経営を取り仕切る立場ですが、
この人物もいろいろ裏表があるようで・・・


こんな感じで第1話は終わりました
個人的には田川が言っていたチェーンの店より個人の定食屋の方がその店独自の味があるというのはすごく共感してしまいました（笑）


全国規模のチェーンがどんどん進出し、個人の店は次々と閉店に追いやられ「その町の表情が見えない｣と切なく呟く田川
それは娘の勤務先であるオックスマートへの不満でもあるようで、そのことで娘の梢とも若干の軋轢もあるようですね
そんな田川も頑なに小さな電化工務店を細々と続ける父に対しては苦々しい思いで「時代の流れ」を語る矛盾


社会派ドラマだけあって、いろいろな人間模様や感情が見れるのも良さなんでしょうね
次回がとても楽しみ内容です


以上、震える牛　第1話　感想（あらすじネタバレ含む）でした

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